コンビニで勤めていて
一番多く 遭遇するのは 事件としては万引だろう。
地域や店の雰囲気や店員などによって
その発生数は色々ある。
ガラの悪い地域は多いだろうし
ビジネス街は少ないだろう
店は汚れていたり
電気が暗かったりすると
多くなると言われてたりもする。
他には 店員が元気で 入ってくるお客さん一人一人に
目を見て挨拶していれば
万引もしにくいらしい。
まぁ、でも やっぱり そのどれもが
一概には言えないのも事実。
どんなに適当でも
全く発生しない店もあるだろうし
がんばって挨拶しても
ちょくちょく発生する店も少なくない。
まぁ、それが万引だと判明するには発見するしかないのだから
わからないうちに盗まれてる可能性は
ゴキブリを一匹みつけたら20匹はいるだろう的な
感じで 気づかれていない万引のほうが 遥かに多いだろう。
うちの店も例に漏れず 無料で万引犯にいろいろ お持ち帰りされているわけだが
すべてを 話すにはあまりにも時間がかかるので 少しづつ紹介していこう。
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初めての万引編
初めてのって書いたが 初めてなのは僕の方の話で
最初に万引を捕まえた時の話を まずしようと思う。
当時は まだ店長ではなく
ただの新人深夜アルバイトだった。
深夜に働きだして まだ ひと月程度で右も左も分からない時だったと思う。
ある日の朝方
お客さんが徐々に増えてくる時間に
一人の小柄なおじいさんが来店した。
その時 一緒にシフトに入ってる先輩(もちろん年下)に
「あの じいさん 怪しいから気を付けてね」と聞いた。
しかし その時間は 朝の納品が入ってくる時間で
そのじいさんばかりに かまってる場合でもなく
納品処理作業をしていた。
でも時々 じいさんを横目でチェック!
その時!
ん!Σ(°□°lllΣ)おおお!
今 ポケットに何か入れた!?
じいさんが酒売り場でワンカップのような物をポケットに
入れたように見えた。
しかし 確信が無かった。
(;´▽`lllA``
それでは 捕まえれない。
もし、間違ってたら 謝るだけでは すまないだろうし
そのじいさんは 何食わぬ顔でレジに並び
たぶん そのポケットの中にある物と同じワンカップ酒をひとつ購入していった。
その時 仕方なく言った「ありがとうございます」の言葉が
どうにも 釈然としなかったのを よく憶えている。
そんでもって 早朝シフトのバイトがやってきて 自分の仕事が終わった後に
防犯ビデオ(今はハードディスク録画が多いらしいが)を巻き戻して
さっきのシーンを見てみた。
小さなモニターで そのうえ それが4分割されていて
ものすごく小さな画面だったが じいさんが 何かを盗ってる事は 確かだった。
まったく ただのアルバイトの僕には損害は発生しないが
ものすごく 腹が立った。
次に来たら とっ捕まえてやると 変なやる気が出てきた。
そして 次の日も 同じような タイミングで
そのじいさんは やってきた。
どうも納品処理を店員がやってるスキを狙って万引するのが
このじいさんのいつもの手口なのだろう。
僕はじいさんが来たタイミングで事務所に入って
防犯モニターをチェックした。
4分割になってる画面を酒売場の画面のアップになるように切り替えた。
すると すぐに獲物はやってきた。
一瞬 チラっと辺りを見渡すと 慣れた手つきでワンカップ酒をポケットに入れた。
入れた〜〜〜〜〜〜!
もう、万引に慣れてるじいさんの今の心臓の
ドキドキよりも
僕の心臓の方が
ドキドキしていたに違いない!!
あわっゎわわ。
ホンマに盗りよった。
どうしよ、どうしよ、
捕まえなければ!
初めての体験に 僕はかなり焦っていた。
そこに 一緒にシフトに入っていたバイト君がやってきた。
「どうやった?」
「盗りよった!どうしよ?」
「捕まえましょ。」
「え?俺?」
「いや、やっぱり見つけたし」
てな 慌てた感じの会話をしていたら
じいさんが 店を出て行こうとするのが見えた。
これまた ドタバタとじいさんを前に立ちはだかり
「お客さん、ポケットの中の物 お金払ってませんよね?」
と じいさんに問いただした。
すると じいさんは
「すいませ〜〜〜〜ん」
と いきなり その場で
土下座をした。
ええ!土下座されても〜〜〜!
周りのお客さんは 一体 何が起こったのかと
ザワザワしてるし、
僕が土下座で謝らしてるような光景になってるし
かなり 恥ずかしかった。
それで そのまま、土下座で許されるはずもなく・・・・
あとの処理は オーナーにお任せした。
ちなみに この時は 知らずに店内でじいさんを取り押さえたのだが
本当は店を出てからってのが基本だったのだ。
じゃないとポケットに入れてても
「今から払うつもりやった」とか言われる可能性もあるかららしい。
はじめての捕物帖は こんな感じで終わりましたが
万引犯捕物帖はいろんなパターンがあるので
また紹介します。
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